セブ島留学コラム

Column

【注意】セブ島の治安と気をつけたい場所や行動!犯罪事例と一緒に徹底解説

セブ島に留学に行く方にとって非常に気になるのが、セブ島の治安のことではないでしょうか。

フィリピンの中でも比較的安全と言われているセブ島ですが、日本とは違う点が多く、注意すべきことがたくさんあるのは事実。

今回は、セブ島で実際に起きた犯罪の事例も紹介しながら、セブ島の治安について解説していきます。

 

セブ島の治安の概要

まずはセブ島の治安の全体像を知っていただけるよう、概要から見ていきたいと思います。

外務省が発表しているセブ州犯罪統計によれば、直近の2023年10月~12月の3ヶ月間で以下のような犯罪が起きています。

・殺人(含む未遂):64件
(64件中セブ、マンダウエ、ラプラプの3市で40件)
・傷害:119件
(119件中、上記3市で44件)
・強制性交:73件
(73件中、上記3市で20件)
・強盗:80件
(80件中、上記3市で31件)
・窃盗:264件
(264件中、上記3市で158件)

 

語学学校が集まるのはカッコ書きのセブ市・マンダウエ市・ラプラプ市ですので、カッコ内の数字を特に参考にしてみてください。

この中で、実感としてもっと多いのではと感じるのが窃盗です。

スリに遭ってスマートフォンや財布を盗まれる留学生のケースをよく耳にしますが、警察に通報しても手元に戻ってくる確率が非常に低いです。
泣き寝入りしてしまって上記の件数に含まれていない窃盗事件はかなりあるのではないかと推察されます。

 

フィリピン全体の治安について

続いて、フィリピン全体の治安についてみてみましょう。

外務省海外安全ホームページには、『フィリピン国家警察(Philippine National Police/PNP)が発表した全国犯罪統計によれば、2022年のフィリピン全土の犯罪発生件数総計は約38万件であり、日本と比較して強盗は日本の約4倍、殺人は約6倍、不同意性交は約5倍』にのぼるとのことです。

ただ、治安が良いとされる留学先の一つである、カナダは日本の12倍もの犯罪率となっているとのことですので、海外留学の鉄則として

・日本より安全な国はほとんどない

・その中で、いかに安全な「地域」を渡航先に選ぶか

を大切にしていただければと思います。

フィリピンへの渡航にあたっては、レベル1の「十分に注意してください」と指定される場所が多いですが、一部地域では渡航中止勧告が出ている場所もあります。

 

 

セブ島自体は留学生にとっては比較的安全に生活できる場所ですので過度な心配は要りませんが、セブ島外に旅行などで出かける際は、「フィリピン全土が安全なわけではない」というのはしっかりと覚えておいてください。

 

セブ島で起きる犯罪の事例

セブ島で起こる留学生を対象とした犯罪は、その多くがトリックや事例を知らないことが被害につながる傾向にあります。

どんな犯罪が起きているのか、どんな手口が使われているのかを知っておくだけでも非常に有効ですので、ぜひ一つ一つ確認してみてください。

ここに紹介するのは外務省の海外安全ホームページに記載されているもの、および筆者がセブ島に滞在していた2019年から2023年の間に実際に留学生や留学関係者を対象として発生した事例ですので、極めて信憑性が高く、リアルなものです。

 

スリ・置き引き

セブ、というよりフィリピン全土で最も頻繁に発生する犯罪が窃盗です。中でもスリや置き引きは本当に被害に遭う日本人が多いです。

スリはスーパーやショッピングモール、ジプニー、近年はクラブ(ディスコ)での被害が目立ちます。

クラブではコロナ禍後、酔ったフリをした女性に抱きつかれたり接触された方のスマートフォン盗難被害が急増しました。

レストランなどでトイレに席を立った際のスマホや財布の置き引きにも要注意です。

 

ストリートチルドレン

セブ島には住む家がない物乞いの子供がたくさんおり、ローカルなエリアを歩いたりすると話しかけられることがあります。

具体的な事例としては

・「急に子供たちに取り囲まれ、小銭等をせがまれて、気を取られている隙にバッグやウエストポーチの中から財布を抜き取られる」というケース

・「こうした子供たちに囲まれて困っているところを助けてくれた親切なフィリピン人に気を許し、一緒に食事をしたところ、睡眠薬強盗の被害に」

このように、巧妙化した手口もあるので注意が必要です。

 

ひったくり

セブ島でたまにあるのが、歩道でスマートフォンを操作していたところ、走ってきたオートバイの運転者が、走り去る際にスマートフォンをひったくるというような被害。

肩がけのバッグなども同様の手口で狙われやすいですが、路上でのスマートフォン操作も注意が必要です。

オートバイのひったくりは、相手もスピードを出しているため、抵抗することがケガにつながるケースもありますので、犯行の対象にならないようにすることが一番です。

 

ストーリー仕立ての詐欺・強盗

セブのみならずフィリピンで気をつけなければいけないのが、巧みに仕立て上げられたストーリーで信じ込ませるタイプの犯罪。

例えば外務省で紹介されている睡眠薬強盗は、以下のような手口を使っています。

  1. ショッピング・モール、繁華街、公園、船着き場、観光名所等において、一見裕福そうな老若男女のフィリピン人が、単独、カップルあるいは家族連れを装って、観光案内を持ちかけたり、飲食店等の場所を訊ねたりするなどして、言葉巧みに日本人に近づく。
  2. 日本人がこれに反応し、立ち止まって話を聞いていると、「親族が日本にいる」、「日本に興味があるので日本の話を聞かせてほしい」、「タガログ語を教えるから日本語を教えてほしい」等と畳みかけ、日本人の親切心に訴えてくる
  3.  日本人が意気投合したとみると、頃合いを見計らって「一緒に食事をしよう」などと誘い出し、タクシーでの移動中や、到着したレストランや自宅と称する建物等で、睡眠薬を混入させた食べ物・飲み物をすすめる(1日~数日行動を共にし、信用させた頃に犯行に及んだ事例も報告されている。)。
  4. 昏睡させた後、所持品を盗み取る。更に、盗んだキャッシュカード、クレジットカードを使って現金を引き出す。
    この他、同様の手口で日本人を誘い出し、目覚めたら「暴行された」などと言いがかりをつけ慰謝料を請求するケース、「いかさま賭博」に巻き込んで多額の現金・スマートフォン等をだまし取るケースもあります。

こうした巧妙な手口は、フィリピンだけでなくフランスなどの観光大国でも報告されることがありますが、「フィリピン人の人懐っこさ」のイメージを利用し、日本人を狙っているケースがあるので特に注意しましょう。

 

美人局

つつもたせとは一般的に、男女が共謀してパートナー(役)と被害者に恋愛関係をもたせ、浮気などの言いがかりをつけて金品を要求する犯罪のことを指します。

セブ島でも、SNSやマッチングアプリを通して知り合った人物にだまされ、金品を要求されかけたりする事例を耳にしています。

英語でしかコミュニケーションが取れない中で判別が難しいですが、相手の素性の探りを入れたり、名前などの個人情報に偽りがないか確認したりと、できる限りの対策はしたいところです。

 

ぼったくり

セブ島でもよくある犯罪被害の一つとして、ぼったくりが挙げられます。

最も多いのはタクシーで、コロナ禍前はメーターの改造による運賃のぼったくりが頻発していました。

コロナ禍後は一旦落ち着いたのですが、最近は空港周辺のタクシーを中心にぼったくりが再発しているようです。

具体的な手口としては、

・タクシーメーターが改造されていて、乗車時間のカウントが異様に早い(コロナ禍前によくあったケース)

・1メーターあたりの金額が高く、通常の1.5倍近い値段が加算されていく(コロナ禍後に発見)

 

こうした手口は筆者も実際に経験があります。

 

セブ島で被害に遭わないためのポイント

それでは、これまでに紹介してきたような犯罪の被害に遭わないようにするために、どんなことができるのでしょうか。

 

油断が最大の敵

犯罪対策の基礎の基礎ですが、財布やスマートフォンはチャックの閉まバッグやポケットに入れ、注意を怠らないようにしましょう。そして、チャックは開けたら閉めるを徹底してください。

だいたいスリの被害に遭うケースで最も多いのは、油断している時です。

・人混みの中で歩くのに必死になっている

・酒に酔っていて気が大きくなっている

・スマートフォンを操作している

 

現地で聞くセブ島のスリの話の大半は、このように注意が散漫になっているケースで起こっています。

特にクラブなどは、大音量の音楽、酒、人混みと、注意力が落ちる典型的な環境です。

実際にコロナ禍後ではクラブでの貴重品盗難被害が極めて多く、毎週のように日本人を対象にしたスリの被害が発生していました。

盗まれたスマートフォンはすぐに売られてしまい、追跡機能をつけていても返ってくることはまずありませんので、油断には十分注意してください。

 

外出時は「タクシーで、複数人で」

セブ島での生活に慣れてくると、ローカルの人々が利用するジプニーやバスを使ったり、一人でいろいろな場所に出かける人が増えてきます。

ただ、安全上はこうした行動はあまりオススメできません。

特に夜間は、ジプニーはスリなどの被害の対象となるケースがありますし、一人歩きは脅迫やレイプ、強盗などの深刻な犯罪に巻き込まれるリスクを高くしてしまいます。

基本はタクシーでの移動を心がけ、どこかに行く時は可能な限り複数人で行動するようにしてください。

タクシーは、特に行き先の指定できて安全な「Grab」という配車アプリを使うのが有効です。

 

偶然の出会いや「知り合いの知り合い」は注意

外務省のホームページにおいて「たとえその出会いが自然に思えたとしても、知り合ったばかりの人の誘いにのって、飲食をともにしたり、その人の家に行ったり、泊まったりしない。」と書かれていますが、これは本当にそのとおりだと思います。

現地での滞在が長くなってくると、フィリピン人との心理的な壁も消え、いろんな人と仲良くなりたくなってしまうところです。

しかし、振り返ってみて不自然な点はないか?何かをくれる、何かしてくれるなどのうますぎる話をされていないか?

という点はぜひ注意していただきたいと思います。

また、フィリピン人宅を訪問する方もいるかと思いますが、一人で訪問しないということが徹底してください。

 

時には毅然とした対応を

ストリートチルドレン、物乞い、その他何かを路上で販売していたりする方は、執拗に声をかけてくることがあります。

日本人の性格上しっかり断らない方が多く、流されて何かをあげたり買ってしまう人がいます。

例えば学校周辺でこうした対応をとったがために、「ここのエリアはカモになる外国人がいる」と知られ、学校周辺が物乞いの溜まり場になったり、ストリートチルドレンが集まる場所になってしまうケースも。

自分の行動で何が起こるか?というところまで考えて動けるようにすることが大切です。そして必要であれば無視する、きっぱりと断るなど、明確に意思表示をしましょう。

 

フィリピン人と良い関係を築く

外務省も「殺人事件の多くは、フィリピン人との商売上のトラブルや、怨恨等に起因するものが多いと推察」と述べているように、フィリピンで起こる犯罪、特に日本人が対象となる殺人事件は、フィリピン人との関係悪化や恨みなどが理由のケースが多いようです。

フィリピン人の性格や関わり方についてはセブ島のフィリピン人の性格や関わり方についてという記事に詳しく書いていますが、プライドを傷つけない、無闇に叱ったり怒鳴ったりしない、ということを気をつけましょう。

悲しいことに、フィリピン人を見下したような態度を取る方がたまにいますが、そのようなことは言語道断です。

 

結論:セブ島の治安は良いのか?

セブ島の治安について紹介してきましたが、実際の犯罪事例などをみていると怖く感じるかもしれません。

ただ、語学留学された生徒さんとして見ればセブ島の治安は比較的良好です。

外出時に必要最低限の注意ができていれば、ほとんどの犯罪は未然に防ぐことができるはずです。

犯罪の防止には手口と傾向をよく知ることがとても大切になってくるので、しっかりと安全情報に関する記事をチェックしましょう。

[blogcard url=https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure_013.html]

 

また、セブ島留学を検討しているものの、治安の面が不安という方は、ぜひ一度カウンセリングにてご相談ください。

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