セブ島への留学を検討する際、どれくらいの期間留学すればいいか悩んだことはありませんか?
一般的に英語留学では3ヶ月以上が推奨されていますが、それが本当なのか?なぜ3ヶ月なのか?
この記事では3ヶ月のセブ留学がオススメされる理由について徹底検証しました!
日本人の平均の英語力はどれくらいか
留学の大きな目的は、英語力アップだと思います。そこでまずは、現状の日本人の英語力の平均値を細かく見ていきます。
日本人のTOEICの平均点については、日本でTOEIC Programを実施・運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が発表しているTOEIC平均点ですぐに確認できます。
これによると、最新データの2022年データで日本人のTOEIC平均点は561点となっています。
続いて、同協会が出しているTOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表をみてみましょう。
これによると、CEFRのB1レベルはTOEICのリスニングとリーディングそれぞれ275点の合計550点からとなるため、日本人のTOEICの平均点である561点はB1(Independent User)にあたることが分かります。
CEFRとは欧州評議会(Council of Europe)によって2001年に公開された指標で、母語や環境などによらず世界においての言語習得のレベルの基準を明確化したものです。
英語だけでなく40以上の言語においてこのCEFRを使って語学力にランク付けができるようになっています。
ここでは一旦、日本人はCEFRにおいてB1くらいの英語力であることを覚えておきましょう。
「英語ができる」状態の定義
それでは日本人にとって、「英語ができる」というレベルはどれくらいを指すのでしょうか。
これをハッキリさせることで、現在の日本人の英語力からどれくらい力をつけなければいけないのかが分かると思います。
先ほど紹介したCEFRで、日本人平均のB1からワンランク上げたB2になった場合の英語力について、ブリティッシュカウンシルが分かりやすく言語化しています。
B2:自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。
このレベルにおいてポイントとなるのは、「母語話者と普通にやり取りができるくらい」というところ。
日本人では、ネイティブの方々と自然にコミュニケーションが取れるくらいを目標にしたい方が多いので、日本人にとって英語ができる=CEFRのB2レベルに到達すると言えます。
B1からB2までにどれくらいの学習が必要?
では核心に迫りますが、日本人の平均レベルから「英語ができる」レベルに到達するまで、すなわちCEFRのB1からB2に到達するまでにどれだけの学習が必要になるか考えていきます。
海外留学世界最大手のEFのCEFRに関する記事では、CEFRにおけるレベルの向上に必要な学習時間が示されています。
これを日本語に訳して表にしたものがこちらです。
CEFRのレベル | 必要な学習時間 |
0 to A1 | 100〜150時間 |
A1 to A2 | 100〜150時間 |
A2 to B1 | 100〜200時間 |
B1 to B2 | 150〜200時間 |
B2 to C1 | 200〜250時間 |
C1 to C2 | 200〜250時間 |
これを見ると、単純にB1からB2に上げるためには150時間〜200時間が必要ということになります。
日本人に英語は難しい?
しかし、EFの記事にはこのような注意書きも添えられています。
Add another 50% to these estimates if you only speak one language and it’s a language quite different from English (for example Chinese, Arabic, Japanese, Korean)
「1つの言語しか話せず、それが英語とまったく異なる言語(中国語、アラビア語、日本語、韓国語など)である場合は、これらの見積もりにさらに50%を追加します」
フランス語やドイツ語、スペイン語などのラテン語系の言語は、英語と似た部分も多く習得がスムーズですが、日本語と英語に似ているところなんてほとんどありませんよね?
そのため、母語と英語が全く異なる場合は、先ほどの表にある時間の1.5倍の時間をかけて勉強することが必要というわけです。
よって、日本人がB1からB2に成長するためには、225時間〜300時間が必要というのが正解です。
なんだか補習の宿題を出されてしまった気分ですね。
セブ留学で300時間の学習時間を確保できる期間は?
前提の確認が長くなってしまいましたが、日本人が英語を話せるようになるには300時間の英語学習が必要、ということが分かりました。
ではセブでの留学において、300時間の学習時間を取るのに必要な期間はどれくらいでしょうか。
セブ留学の学習時間の内訳
セブでの留学では、1日に6コマ〜7コマのレッスンを受けることが一般的です。
また、レッスンは基本平日のみなので、6コマ×5日間で1週間あたり30コマの学習ができます。
ただ1コマのレッスンは45分〜50分となっているため、時間に直すと1週間で22時間程度です。
300時間の勉強に必要なセブ留学期間
単純に300時間に到達するには、300÷22時間(1週あたり)=13週間の勉強が必要ということになります。
当然自習や宿題の時間もありますので、それらを含めると12週間くらい、およそ3ヶ月が適正な留学期間となるわけです。
セブ以外の留学先の場合はどうなる?
セブ以外の欧米の語学学校では、1週間で15時間程度のレッスンが一般的です。
意外かもしれませんが、アメリカやヨーロッパの語学学校では午前中のみ、あるいは午後のみのレッスンとなっていて、セブよりも圧倒的に学習時間が少ないんです。
セブの語学学習の効率については、以下の記事でも紹介しています。
実際に留学した人たちはどう?
ここまでは、海外での調査や研究をもとに必要なセブ留学の期間について考えてきました。
ここからは、実際にセブに留学した日本人の方々を現地でサポートした経験からも「3ヶ月のセブ留学」というものが本当に適切な期間なのかを検証します。
ワーホリ予定の生徒の場合
あるセブ島の語学学校で、セブ留学後にオーストラリアやカナダでワーキングホリデーする予定の生徒さんを検証したところ、およそ半数近くが「2ヶ月のセブ留学」を選択していることが分かりました。
しかし、その中で多くの方がワーホリ先の国でも語学学校に通う予定だったのです。
現地では1ヶ月〜最大3ヶ月程度の2度目の語学留学を行う予定の方がほとんどで、セブでの留学期間と合わせるとみなさん3ヶ月を超えることになります。
そのため、2カ国留学予定の方はセブで2ヶ月+現地で1ヶ月以上の留学というのがスタンダードという結果になりました。
ただ気になる点がひとつあります。
なんと、8割以上の人がワーキングホリデー期間中に英語力不足による苦労や失敗があったと回答しているのです。
結局ワーキングホリデーにおいて現地で苦労しないレベルの英語力を身につけるには、セブ留学2ヶ月では不足する可能性が高いということを示唆しています。
試験対策で渡航した生徒の場合
セブの語学学校の一部では、「点数保証コース」というコースが設けられています。
指定したコースのカリキュラムをこなした人には、IELTSやTOEICなどの試験の点数アップを保証するというものです。
例えばEV academyやCG Academy Sparta Campusなどの韓国系の学校で導入されています。
共通するのは、最低12週間=約3ヶ月というコース受講期間が定められていること。
これらのコースを受講した方々のほとんどが点数アップを達成しているところから見ても、試験対策の面においても3ヶ月の留学というのが適正な期間だと分かります。
3ヶ月もセブにいて飽きない?
ここまでかたい話をしてしまったので、最後に少し楽しい話をしておきます。
私はセブに半年以上滞在したことが何度もあり、セブのこともいろいろと知り尽くしている感があるので断言しますが、セブは3ヶ月留学していても飽きることはありません。
セブは観光・アクティビティの宝庫
セブは島ですが、フェリーに乗ってパンダノン島やカオハガン島、ボホール島などの観光に出かけることができます。
また、カワサンフォールなどのセブ内の観光やアクティビティも充実していて、むしろ3ヶ月では足りないくらいです。
飛行機に乗れば週末はマニラなどフィリピン国内の観光地も楽しめますし、1月はシヌログというフィリピン最大の祭典があったりして、文化体験や旅行の手段もいくらでもあるので、飽きることはないんです。
語学学校のアクティビティが魅力
セブの語学学校は、他の国と比べてアクティビティがとても盛んなのが特徴。
例えばアクティビティが売りの3D ACADEMYでは、平日の放課後はほぼ毎日アクティビティがあります。
ヨガやズンバダンスなど体を動かしたり、映画鑑賞や英語ゲームアクティビティなどの英語力アップに使える時間もあり、学校内でも毎日楽しめる環境が整っています。
週末にはボランティア体験やシティツアー、離島ツアーなども組まれていて、逆に息つく間もないほどあっという間に3ヶ月が過ぎていくはずですよ!
3D ACADEMYのアクティビティについては、以下の記事も見てみてください。
結論
セブに留学する方が重視する英語力向上の観点から3ヶ月の留学について検証しましたが、結論、3ヶ月がセブの留学期間としてはやはりベストと言えます。
TOEICの平均が561点ということで、もしもそんなに高い点数がないという方は、3ヶ月以上の留学も効果が出やすいのでぜひ試してみてほしいところ。
ベースは3ヶ月という期間で置きつつ、自分の現在の英語力に合わせて留学プランを柔軟に組み直して最適なセブ留学を実現しましょう!